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山本 博之

やまもと ひろゆき
山本 博之  YAMAMOTO Hiroyuki
地域研究統合情報センター・准教授

[2011年10月25日更新]

専門分野

マレーシア地域研究・イスラム教圏東南アジアの現代政治史、災害対応と情報、地域研究方法論

研究内容

 他人との関係の中で自分の思いを実現するうえで、腕力や財力や権力は使い方しだいでかなり役に立ちます。でも、これらの力が他人より劣る場合など、人が最終的に頼れるのは言葉しかありません。相手が受け入れ可能な理屈に乗っかって、それでいて自分の要求もきちんと織り込まれている理屈をいかにして捻り出すか――人間はここに知恵を絞ってきました。
 世の中が大きく動いているとき、世の中が将来どちらの方向に向かうのかよくわからないまま、自分たちがどのように生きていきたいかを考え、それを言葉で表わし、さまざまな人々の間で意見をたたかわせて、人は自分たちの社会のあり方を形作っていきます。独立前夜の英領北ボルネオ(現マレーシア・サバ州)、大規模自然災害の被災地(インドネシア・アチェ州)、確立過程にある(つまり現在の)地域研究者コミュニティ(「地域研究とはどんな学問か」)などを事例に、さまざまな人々がどのような言葉で自分たちの社会のあり方を語り、そこで言葉がどのような役割を果たしているのかを考えています。

略歴

東京大学大学院総合文化研究科博士課程(地域文化研究専攻)修了。マレーシア・サバ大学講師、東京大学大学院総合文化研究科助手、在メダン日本国総領事館委嘱調査員、国立民族学博物館地域研究企画交流センター助教授を経て2007年4月より現職

主要業績

1. 2011 Film in Contemporary Southeast Asia: Cultural Interpretation and Social Intervention. Routledge (Coeditor: David Lim).
2. 2011 Bangsa and Umma: Development of People-Grouping Concepts in Islamized Southeast Asia. Kyoto University Press (Coeditor Anthony Milner, Kawashima Midori, and Arai Kazuhiro).
3. 2010「人道支援活動とコミュニティの形成」林勲男編著『自然災害と復興支援』明石書店、pp.361-382。
4. 2008「ポスト・インド洋津波の時代の災害地域情報:災害地域情報プラットフォームの構築に向けて」『アジア遊学』113、勉誠出版、pp.103-109。
5. 2006『脱植民地化とナショナリズム―英領北ボルネオにおける民族形成』東京大学出版会。

関連HP

地域研究方法論研究会
「災害対応の地域研究」プロジェクト
2004年スマトラ沖地震・津波 関連情報
「ジャウィ文献と社会」研究会
マレーシア映画文化研究会
山本博之

個人詳細ページ 個人ホームページ