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2014/01/27 第八回京都=アチェ国際ワークショップ 映像制作を通じた災害後社会の復興

2004年スマトラ沖地震津波(インド洋津波)の最大の被災地となったアチェでは、被災から10年目を迎えようとするなかで、死者・行方不明者16万5000人にのぼる被災とそこからの復興の経験を、どのように記録し、アチェ内外の人々の間で共有していくかという課題が取り組まれています。特に近年は、ドキュメンタリー映像の制作を通じて被災や復興のなかで移り変わる人々の暮らしを記録する試みが盛んになっています。
地域研究統合情報センターは、現地の関係機関と協力して、被害と救援・復興の経年変化の様子を地図上で示すオンライン・デジタルアーカイブ「アチェ津波モバイル博物館」や「アチェ津波デジタルアーカイブ」をはじめ、地域情報を活用した地域再生の取り組みを行ってきました。また、津波被災10周年記念ドキュメンタリー映像の制作にも協力しています。
今回のワークショップでは、映像を通じた復興の記録づくりに取り組んでいる若手の映像作家らを招き、被災から10年目を迎えようとしているアチェで映像制作にどのような期待が寄せられているか、また、そこでの課題について考えます。ゲストコメンテータには地域研究者を主人公にした映画「ほとりの朔子」を製作した深田晃司監督をお招きし、映像の持つ力の可能性についてお話を伺います。

●日時 2014年1月27日(月) 午後1時00分~午後4時45分
●会場 京都大学稲盛財団記念館大会議室
     アクセス:アクセスマップ
●プログラム
13:00 趣旨説明 山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
セッション1
13:10 上映「海辺の先の物語」(Hikayat dari Ujung Pesisir、21分、アチェ語・インドネシア語、英語字幕) 
13:45~14:00 コメント 深田晃司(映画監督)
14:00~14:30 討論
14:30~14:45 休憩

セッション2 
15:00~15:30 “10th Years Eartquake – Tsunami Aceh: a Reflection Towards a Sparkling Aceh” Nurjanah (Yayasan Kemaslahatan Ummat)
15:30~15:40 参考上映「アチェ津波モバイル博物館」(3分、インドネシア語・英語、英語字幕)
15:30~15:45 コメント 亀山恵理子(奈良県立大学)
15:45~16:45 討論

●ゲスト登壇者プロフィール

深田晃司 映画監督。「歓待」(2010年)で第23回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門作品賞を受賞。2011年にはインドネシア・アチェ州で被災から7年を経たアチェについての記録映像を制作。現在公開中の「ほとりの朔子」(2013年)では、地域研究者がキーパーソンとして登場している。http://sakukofilm.com/
亀山恵理子 奈良県立大学准教授。アチェの津波被災地支援事業に携わる。論文に「開発援助事業に関する一考察:インドネシア・アチェ州におけるマングローブ植林地域防災事業の経験から」(『地域創造学研究』、2012年)、訳書に『インドネシア九・三〇事件と民衆の記憶』(明石書店、2009年)ほか。
Nurjanah 1976年ジャカルタ生まれ。2005年からアチェ津波被災地支援事業に携わる。シアクアラ大学大学院防災学研究科を卒業し、現在はツーリズムやデジタルアーカイブを通じた被災地の経験の共有に取り組む。

Darang Melati 1992年バンダアチェ生まれ。ドキュメンタリー映像制作を通じてアチェの復興に取り組む。初監督作品の「海辺の先の物語」は2013年メトロTV主催のイーグル・ドキュメンタリー映画コンテストで視聴者賞を受賞した。