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2012/03/05 CIAS共同研究「マツタケ」2011年度第4回研究会 「東日本におけるマツタケをはじめとした野生食用菌類の放射線汚染実態と対策」

CIAS共同研究「まつたけ (Tricholoma spp.)の生産と流通・消費をめぐる相関型地域研究」 2011年度第4回研究会
「東日本におけるマツタケをはじめとした野生食用菌類の放射線汚染実態と対策」

企画趣旨:
 東京電力福島第一原発事故による、環境中大量放出された放射性物質は、東日本の多くの地域と太平洋に広まり、沈着した。そのなかでも、放射性セシウムは半減期が長く(Cs-134が2年、Cs-137が30年)、土壌に強く吸着される。そのため、生態系循環に取り込まれると、特に森林内地表面に留まることが知られている。
 森林内の物質循環に大きな役割を果たす土壌微生物には、セシウムを非常によく吸収するものがある。キノコもその一つであり、多くの種類で事故の影響によるとみられる高い放射線量が検出されている。放射線汚染は、特に菌根菌の一部において顕著である。
 このため、2011年9月には福島県の44市町村の野生キノコが出荷停止を命じられ、3市町が摂食制限の指示を受けた。こうした状況を受け、野生キノコと森林生態系に今後長く残ることが懸念される放射線汚染の実態を把握することを目的に研究会を行い、汚染の実態把握とともに、マツタケをはじめとした食用キノコを安全に利用するための今後の対策を考える。

日程: 2012年3月5日(月)午後13時~17時
会場: 京都大学稲盛財団記念館大会議室
     アクセス:アクセスマップ
企画責任者: 大石高典(京都大学アフリカ地域研究資料センター)
         林 剛平(京都大学大学院農学研究科)

プログラム:
13:00 – 13:30 (1)「趣旨説明とキノコがセシウムを貯める機構ならびに、その後の循環に関する理論的背景についての先行研究のまとめ」(主催者)
13:30 – 14:10 (2)「森林における放射性セシウムの動きとキノコ」(吉田 聡・独立行政法人放射線医学総合研究所放射線防護研究センター)
14:10 – 14:30 質疑応答
14:30 – 14:45 休憩
14:45 – 15:45 (3)生産者・流通者からの報告
            ・福島県の産地から (星 賢・自営マツタケ生産者)
             ・岩手県の産地から (岩舘勝男・岩泉まつたけ事業組合)
15:45 – 16:15 (4)コメント
             ・東北キノコ採集・食文化研究の立場から(斎藤暖生・東京大学農学部演習林)
             ・マツタケの林地栽培研究の立場から(吉村文彦・マツタケ十字軍運動)
16:15 – 17:00 (5)総合討論(全員)

17:30 – 20:00 懇親会(希望者)

連絡先: 林 剛平  gohey(at)kais.kyoto-u.ac.jp (電話090-3867-8036)
  大石高典 takanori(at)jambo.africa.kyoto-u.ac.jp (電話 080-6123-4706)
   ※(at)は@としてください