1. ホーム
  2. 研究活動
  3. 相関地域研究プロジェクト
  4. 【統括】〈地域〉を測量(はか)る―21世紀の『地域』像

相関地域研究プロジェクト

【統括】〈地域〉を測量(はか)る―21世紀の『地域』像

統括班
代表: 林 行夫(京都大学地域研究統合情報センター・教授)
共同研究員: 林 行夫(京都大学地域研究統合情報センター・教授)、村上 勇介(京都大学地域研究統合情報センター・准教授)、柳澤 雅之(京都大学地域研究統合情報センター・准教授)
期間: 平成22年4月~平成28年3月(6年間)
目的:  国家をはじめ、人びとはなんらかのシステムのなかに暮らしている。近代は、国民国家を頂点とするピラミッド型の構造をとり、それまでに形成されていた地域世界を国家に回収するように再編してきた。だが、国家や地域の境界を越える人びとの活動が顕著となった今日、既存の統治システムの境界を跨ぐように、あるいは相互に重なるようにしてネットワーク型の社会圏や実践的な共同体を生んでいる。さらに、そのような関係や活動を基盤とする〈地域〉世界も生まれている。こうした現象は、従来の国家統治システムからすれば周縁的な現象であるが、制度の隙間に生じた世界や境域における現象を理解するには新たな「ものさし」が必要になる。地域社会を「包摂と排除」の関係から捉え、〈宗教〉からみた時空間マッピングを作成することや新自由主義の浸透と社会への影響に関して地域間比較研究を行うことは、新たな「ものさし」を探る試みとなる。また、こうした社会政治文化的行為の地盤をなす地球規模の生態システムを個々の生活世界を基礎づける「単位」として再検討し変動する自然資源と地域社会を再考することは、そのような「ものさし」をより包括的なものにする作業を導く。すなわち、複数の個別事例の相関と相対化を通じて、互いに異なる構えをもつ自然科学のアプローチと人文社会科学の思考を交差させて統合する試み、これが本統括班の目的である。国家を超え、あるいは国家間を架橋するような現象の一方で、地球上の国家の数は減っていない。新たな国家は新たな内実を創成しているかもしれず、従来の国家もその仕組みを変えているかもしれない。いずれの場合でも、既存のシステムの周縁に視座を据えることで、制度の中心部分を新たな諸相のもとに照らすことになる。
研究実施状況: -平成26年度-
 本年度は活動しなかった。
研究成果の概要: -平成26年度-
 研究成果なし。
公表実績: -平成26年度-
 関連実績なし。
研究成果公表計画
今後の展開等:
-平成26年度-
 昨年度に続いて、今年度も代表者および分担者の事情により活動できなかった。次年度は本統括班の最終年度にあたる。また、代表者をふくめてそれぞれが担当する複合ユニットが終了する年度である。まずもってそれぞれの複合ユニットでの活動から得られた知見を同一地平で総合するための会合を複数回実施する。そのうえで、統括班としてのワークショップを開催する。そしてその成果を雑誌『地域研究』や『京都大学地域研究統合情報センター・ディスカッションペーパー』で公開する予定である。