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相関地域研究プロジェクト

宗教実践の時空間と地域(h25~h27)

複合共同研究ユニット
代表: 林 行夫(京都大学地域研究統合情報センター・教授)・小林 知(京都大学東南アジア研究所/地域研併任・准教授)
共同研究員: 今中 博之(アトリエ インカーブ・代表取締役)、桶谷猪久夫(大阪国際大学国際コミュニケーション学部・教授)、片岡 樹(京都大学大学院アジア・アフリカ研究研究科・准教授)、川田 牧人(成城大学 文芸学部文化史学科・教授)、熊谷  誠慈(京都大学こころの未来研究センター・特定准教授)、藏本 龍介(東京大学大学院総合文化研究科・学術研究員)、小島 敬裕(京都大学東南アジア研究所・学振特別研究員 (PD))、小嶋 博巳(ノートルダム清心女子大学文学部現代社会学科・教授)、小林 知(京都大学東南アジア研究所・准教授)、志賀 市子(茨城キリスト教大学文学部・教授)、柴山 守(京都大学京都大学国際交流推進機構・研究員/地域研究統合情報センター・特任教授)、菅根 幸裕(千葉経済大学経済学部・教授)、林 行夫(京都大学地域研究統合情報センター・教授)、原 正一郎(京 都大学地域研究統合情報センター・教授)、村上 忠良(大阪大学言語文化研究科言語社会専攻・准教授)、守川 知子(北海道大学大学院文学研究科・准教 授)、山田 協太(京都大学大学院アジア・アフリカ研究研究科・助教)、山田 仁史(東北大学大学院文学研究科・准教授)
期間: 平成25年4月~平成28年3月(3年間)
目的:  人々の暮らしのなかで繰り返される宗教実践が生む時空間と、その実践が創出する共同性や絆の様態と動態を、相関型地域研究の視点から比較検討することにより、宗教および地域の概念を再構築するとともに、研究資源を調査対象地や当該の人々を含めて共有する仕組みを考案する。前複合ユニットでは、国境を越えて広がった宗教的関心にもとづく人の移動、経典や聖具の伝播に焦点をあててそこに生きる人々の視点から地域空間の様態を解明した。その成果を踏まえつつ、概念としての宗教の超越性を前提とせず、宗教に関連した様々なモノやコト(聖地や施設、経典・図像、神話・伝承、宗派・儀礼行為)のマッピングと情報の共有化を推進させることにより、宗教実践の時空間が構築される歴史的な過程とその動態を明らかにする。
研究実施状況: -平成25年度-
 本年度は、研究会3回と、データベース検討会1回を実施した。まず、2013年7月13日に地域研へ共同研究者を招へいし、各メンバーの研究紹介に加え、宗教実践に関する諸資料の情報学的な処理とマッピングの最前線の成果を、柴山守と桶谷猪久夫による発表をもとに、検討した。
 次いで、第2回研究会を、2013年12月14~15日に地域研で、個別ユニット「宗教実践における声と文字」(代表:村上忠良)と共催の形でおこなった。本複合ユニットからは、川田牧人、熊谷誠慈の2名の分担者が講演者として、フィリピンとブータンでおこなっている宗教実践の調査に関する発表をおこなった。ほか、個別ユニットからは、村上忠良、津村文彦(福井県立大学)、北田信(大阪大学)が発表をおこない、複合ユニットと個別ユニットの共同研究者のあいだの相互理解と意見交換を進めた。第3回研究会は、2014年2月23日に地域研でおこない、藏本龍介、山田協太がミャンマー、スリランカの都市の宗教施設に関する発表をおこなった。
 また2014年2月17日に、分担者の守川知子を京都に招へいし、中東地域のイスラーム巡礼に関する歴史資料の可視化とマッピング構築の検討会を、柴山守ほか若干名の参加によりおこなった。さらに、個別ユニット「『功徳』をめぐる宗教実践と社会文化動態に関する比較研究――東アジア・大陸東南アジア地域を対象として」(代表:長谷川清)との共催で、「日本仏教寺院におけるテーラワーダ仏教実践の一例――スリランカ長老を迎えての瞑想」(於:山口県下松市誓教寺)において班員の若干名が参加して研修と参与観察を実施した。
-平成26年度-
 本年度は、3度の研究会を実施した。本ユニットの傘下にある4つの個別ユニットはいずれも今年度で活動を終える。そのため、3回のうち1回は個別ユニットとの合同開催とした(他ひとつの個別ユニットとは、昨年度に合同で研究会を開催)。
 第1回研究会は、2014年6月13〜14日に複合ユニットの単独の開催で行った。首狩りという宗教的行為の世界的分布の検討から地域概念の再考を促す講演のほか、明治期に日本からインドへ留学して彼の地の仏教を学んだ学生たちの行動を取り上げ、宗教交流・ネットワークの発展過程の特徴について議論した。また、外部から講演者を招聘し、近世日本の巡礼者の行動とそれを支えた当時の地域社会に関する議論を、定量的データの分析と可視化の方法論を含めて行った。
 第2回は、2014年10月18~19日に複合ユニット単独で開催した。複合ユニットのメンバーによる、宗教と社会福祉、障がい者の身体と表現をテーマとする発表およびコメントのほか、外部からゲストスピーカーを招聘し、モンゴルの社会変化とキリスト教改宗者の増加に関する講演を中心とした討議を行った。
 第3回研究会は、2014年11月29〜30日に個別ユニット「宗教実践における声と文字——東南アジアからの展望」と共催で実施した。
 個別ユニットは、ユニットの議論の紹介とともに、ミャンマーの僧侶の実践における声を中心とした身体的知と文書に依拠する教養的知の関係性の変化に関する講演を提供した。複合ユニットからは、メンバーの外から招聘した講演者によるモンゴルのシャーマニズムの拡大に関する講演の他、GISを用いた宗教施設の空間分析の方法論に関する講演を提供した。合同開催を通して、複合ユニットのメンバーは、個別ユニットがこの2年間に進めてきた研究テーマに関する理解を深めた。
 今年度はまた、第1回研究会において京都府宇治市の黄檗宗万福寺での放生会にメンバーが参加し、日本における華人社会の集合儀礼を参与観察するプログラムを実施した。また、継続中の宗教実践の可視化については実践の諸局面にともなう「移動」の動態と意味を三次元的に表現することを試みた。
-平成27年度-
 本複合ユニットは、一年度限りの新規個別ユニット「仏教をめぐる日本と東南アジア地域―断絶と連鎖の総合的研究」を組み込んで、計2度の研究会を実施した。計5本の報告を通じて時空間マッピングとデータベース化の手法を検討するとともに、移動の可視化に進展がみられた近世日本の六十六部巡礼のトラッキングマップを作成した。個別ユニットは4回の開催で21本の報告があった。複合・個別のそれぞれの最終回を合同開催とした(2月20-21日)。第1回目の研究会(7月5日)では、時空間マッピングとデータベース化の手法をめぐってこれまでの成果のレビューと改善発展すべき課題について情報学と地域研究の両観点から相互に検討した。第2回(合同開催)では、史資料から得られたデータを地図上におとしこむ日本の六十六部巡礼のケースを、個別ユニットの課題(明治期から昭和にかけての日本の宗派仏教の海外での活動と地域事情の相互性と複合性)の今後の展開に資するものとして提示した。
研究成果の概要: -平成25年度-
 初年度となる本年度は、分担者による個別事例の報告と課題をめぐる総合討論を主とした活動をおこなった。個別報告では、地域研究・地域情報学から文化人類学、宗教学、建築史などを専門とする研究者に話題提供を依頼し、学際的立場から新しい宗教研究の視角と方法に関する討論を重ねた。個別ユニットとの合同集会や研修活動は、研究対象とする課題の成り立ちを複合的に捉える意味でも意義あるものとなった。そしてその過程で、宗教現象に関わるヒトの移動や施設のマッピングについて、前複合ユニットで進められてきた経験的データの統合と共有化の方法を、東南アジア、日本、中東の諸地域へ展開するための地平を築きつつある。宗教というラベルを使わないで宗教の現実をモノ、場所と動きから捉える試みは、参加者間での意見の相互共有とともに、すこしずつ深められたように思われる。
-平成26年度-
 二年度目となる本年度では、各自がそれぞれ異なる地域で研究対象として関わる「宗教」を、あらためて総括的に再考する機会をもつことを企図した。すなわち、制度的、学問的概念としての「宗教」の学史的な研究、それに関する言説のレビューとともに、宗教が学知ないし社会的な常識として語られる前段階での状態を、実践そのもののコンテンツを探求するかたちで議論を深めた。とりわけ、障がい者の「生の芸術(アール・ブリュット)の現場から「宗教的なるもの」をみたことは、宗教をめぐる近代的な言説と制度、そして実践との間にある基本的な齟齬を新たに確認する機会となった。また、その齟齬の諸局面において露呈する宗教と福祉の問題群を多角的に検討することができたのは大きな収穫であった。
 本ユニットが他の個別ユニット間に通底するように展開させてきた宗教実践の「可視化」については、それぞれに蓄積されている地域ごとのデータにそうかたちで、地図上に多様な時間軸を表現する技法を進展させることができた点では一定の進捗をみたといえよう。しかしながら、地域間比較を可能にするデータベースとして統合的に構成するためのデザインは、データをストックするデバイスとなる「My Database」の更新作業との連携もあり、来年度以降に構築されるべき課題として残された。
-平成27年度-
 本複合ユニットは、特定の地域社会を輪郭づけながらも、地域を越えてみられる宗教実践を研究対象として、時空間を軸にしてパターン化、分析し、可視化することを目的としてきた。この目的を達成するためには、各地の宗教実践に関する資料・データを収集し分析する地域研究者と情報学の専門家の相互理解と共同作業が必要であるが、残念ながら、全体として両者の距離は期待したように縮まらなかった。ただしそのなかで、複合ユニットの最終年度の活動として、新規の個別ユニットの今後の展開を考慮しつつ進めた六十六部巡礼のトラッキングマップの作成は、歴史研究者、民俗学者と情報学の専門家との間のコラボレーションが目に見える形で結実した点で、複合ユニットのねらいを反映した最大の成果である。次いで、東南アジア大陸部の上座仏教徒社会の仏教施設と僧侶の移動のマッピングと可視化についても、地域研究者と情報学の専門家との共同作業が進展した。一方で、個別ユニットは21本の研究発表を軸に、明治期以降の日本仏教および新興宗教の東南アジアでの活動をトレースする多様な史資料の発掘と共有を進めた。その成果は『仏教をめぐる日本と東南アジア地域』(アジア遊学196号、勉誠出版、2016年3月)で公刊される(2016年3月31日)。3年にわたり個別ユニットとの研究主題と知見の共有を試みてきた複合ユニットとしての成果は、マッピングと可視化作業が途上にあるいくつかの研究課題、およびすでに公開済みの個別ユニット群の成果をふくめ、次年度以降にCIASディスカッションペーパー(日本巡礼マッピング)や叢書等で公開する予定である。叢書では、宗教実践が現出させるヒトやモノの移動、地域の歴史・文化的な構成や地域間の交流、断絶の関係を浮かび上らせ、特定地域や時代を横断する宗教実践の諸特徴を統合的に分析する手法を提示する。
公表実績: -平成25年度-
・CIAS (Center for Integrated Area Studies, Kyoto University) and CUSRI(Chulaongkorn University Social Research Institute) eds. 2014, Kanprachum sing patibat kan radap nanachat "Mapping Practices among Theravadins of Southeast Asia in Time and Space." Krungthep: Sathaban Wichai Sangkhom Chulalongkorn Mahawitthayalai(チュラーロンコーン大学社会調査研究所)[vi +185pp]
・林行夫・柴山守・Julien Bourdon-Miyamoto、長谷川清・小島敬裕・小林知・高橋美和・笹川秀夫・土佐桂子・須羽新二、2014年、『宗教実践を可視化する――大陸部東南アジア上座仏教徒の寺院と移動』CIAS Discussion Paper No.42 [143pp.+1DVD]
-平成26年度-
(1)著書
【単著】
・藏本龍介. 2014. 『世俗を生きる出家者たち:上座仏教徒社会ミャンマーにおける出家生活の民族誌』法藏館.
・Mamoru Shibayama, 2014. The East-West Cultural Corridor – Medieval Communication Network in Mainland Southeast Asia, Progress Report No.1/2014, National Research Council of Thailand, 108 pages.
【編著】
・長谷川清・林行夫編『積徳行と社会文化動態に関する地域間比較研究 —東アジア・大陸東南アジア地域を対象として』CIAS Discussion Paper No. 46. 京都:地域研究統合情報センター.
・Kawada, Makito, Zayas, Chinthia neri, and Lilian de la Pena eds. 2014. Visayas and Beyond: Continuing Studies on Subsistence and Belief in the Islands. Diliman: Center for International Studies Publications, University of the Philippines, 153pp.
・Kobayashi Satoru and Sato Motoyuki. 2014. Integrated Development Planning of Landmine-infested Areas in Cambodia. Kyoto; Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University.
・小島敬裕編.2015.『移動と宗教実践―地域社会の動態に関する比較研究』CIAS Discussion Paper No.47.京都:地域研究統合情報センター
【学術論文】
・藤原久仁子. 2014.「アジア発グローバル・リーダー育成プログラムの構築に向けて:CISの課題と展望」『広域アジアものづくり技術・人材高度化拠点形成事業 平成25年度報告書』国立大学法人大阪大学広域アジアものづくり技術・人材高度化研究センター, 51-55. 査読なし
・林行夫.2014a.「『功徳』を食べる人びと―東南アジア仏教徒の宗教と食」南直人編『宗教と食』(食の文化フォーラム32)ドメス出版, 155-176. 査読なし
・林行夫.2014b.「『石井米雄コレクション』の経緯と展望」『SEEDer(特集:研究資料のアーカイブと活用)』2014. No.11(総合地球科学研究所), 22-29. 査読なし
・林行夫.2015.「育み、抗う<功徳>―東南アジア上座仏教徒の実践から」長谷川清・林行夫編『積徳行と社会文化動態に関する地域間比較研究―東アジア・大陸東南アジア地域を対象として』CIAS Discussion Paper No. 46, 19-26. 査読なし
・原正一郎. 2014. 「研究者が発信する学術情報の流通促進を目指した情報基盤-京都大学地域研究統合情報センターの試み-」『人文科学とコンピュータシンポジウム論文集』,ISSN1 344-0640, 185-192.査読なし
・Hara, Shoichiro. 2014. “Application of RDF to Digital Gazetteer”,PNC 2014 Annual Conference and Joint Meetings, in Conference Flash Memory.査読あり
・原正一郎. 2015. 「学術情報の公開と利活用を支援する情報基盤の構築」『東京大学史料編纂所[共同研究拠点と歴史情報]シンポジウム「史料情報の新たな発信」予稿集』,25-34.査読なし
・片岡樹. 2014a. 「山地民から見た国家と権力―ラフの例から―」クリスチャン・ダニエルス編『東南アジア大陸部山地民の歴史と文化』言叢社、25-53. 査読なし
・片岡樹. 2014b. 「想像の海峡植民地―現代タイ国のババ文化にみる同化と差異化―」『年報タイ研究』14, 1-23. 査読あり
・片岡樹. 2014c. 「複ゲームとシンクレティズム―東南アジア山地民ラフの宗教史から―」杉島敬志編『複ゲーム状況の人類学―東南アジアにおける構想と実践―』風響社, 239-266. 査読なし
・片岡樹. 2014d. 「中国廟からみたタイ仏教論―南タイ、プーケットの事例を中心に―」『アジア・アフリカ地域研究』14(1), 1-42.査読あり
・片岡樹. 2015a. 「タイ国における中国系善堂の宗教活動-泰国義徳善堂に見る中国宗教、タイ仏教、そして世俗-」『東南アジア研究』52(2), 172-207. 査読あり
・片岡樹. 2015b. 「功徳の明朗会計―タイ国の中国系善堂の事例から―」長谷川清・林行夫編『積徳行と社会文化動態に関する地域間比較研究―東アジア・大陸東南アジア地域を対象として―』CIAS Discussion Paper No. 46, 59-67. 査読なし
・片岡樹. 2015c. 「タイ国北部山地の観音寺―予備調査中間報告―」小島敬裕編『移動と宗教実践―地域社会の動態に関する比較研究―』CIAS Discussion Paper No. 47, 119-127. 査読なし
・川田牧人. 2015. 「落語のようで、民族誌のようで─夢とうつつの間のフィールドワーク考」床呂郁哉編『人はなぜフィールドに行くのか』、154−171. 東京:東京外国語大学出版会. 査読なし
・Kobayashi Satoru. 2014. “Introduction: Cambodia, the Landmine problem, and International Assistance,” Kobayashi Satoru and Sato Motoyuki ed. Integrated Development Planning of the Landmine-infested areas in Cambodia. Kyoto: Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University, 1-7. 査読なし
・小林知. 2015a.「ブッダと精霊 カンボジア仏教徒による積徳行の原風景を考える」長谷川清・林行夫編『積徳行と社会文化動態に関する地域間比較研究—東アジア・大陸東南アジア地域を対象として』CIAS Discussion Paper No.46. 京都:地域研究統合情報センター.査読なし
・小林知. 2015b.「紛争とその後の復興が教えること —1970〜93年カンボジア紛争」牧紀男・山本博之編『国際協力と防災 —つくる・よりそう・きたえる』京都:京都大学学術出版会. 査読なし
・小島敬裕.2015a.「災難と積徳行-中国雲南省徳宏タイ族の事例から」長谷川清・林行夫編『積徳行と社会文化動態に関する地域間比較研究-東アジア・大陸東南アジア地域を対象として―』CIAS Discussion Paper No.46 , 51-58.京都:地域研究統合情報センター.査読なし
・小島敬裕.2015b.「ミャンマー・シャン州ナムサン周辺地域における山地民パラウンの移動と仏教実践の動態」小島敬裕編『移動と宗教実践―地域社会の動態に関する比較研究―』CIAS Discussion Paper No.47, 67-80.京都:地域研究統合情報センター.査読なし
・小島敬裕.2015c.「ミャンマーにおける仏教徒諸民族の在家説法師たち」村上忠良編『宗教実践における声と文字―東南アジア地域からの展望』. 査読なし
・小島敬裕.2015d.「中国・ミャンマー国境地域における徳宏タイ族仏教徒の人生と姓名」『獨協大学国際教養学部 マテシス・ウニウェルサリス』, 16-2. 査読なし
・Kumagai, Seiji. 2014. “History and Current Situation of the Sa skya pa school in Bhutan,” Bhutanese Buddhism and Its Culture, Kathmandu: Vajra Publications, 127-139. 査読あり
・熊谷誠慈. 2014. 「ブータンにおける仏教と国民総幸福(GNH)」『宗教研究』, 380, 25-52. 査読あり
・蔵本龍介. 2014a.「近代化を生きる出家者たち:上座仏教徒社会ミャンマー・ヤンゴンを事例として」『宗教と社会』20, 17-32. 査読あり
・蔵本龍介. 2014b.「上座仏教徒社会ミャンマーにおける「出家」の挑戦:贈与をめぐる出家者/在家者関係の動態」『文化人類学』78(4), 492-514. 査読あり
・蔵本龍介. 2014d.「都市を生きる出家者たち:ミャンマー・ヤンゴンを事例として」『国立民族学博物館研究報告』39(1), 1-44. 査読あり
・蔵本龍介. 2014e. 「ミャンマーの瞑想センター:歴史と現状に関する調査報告」『社会人類学年報』40, 107-119. 査読あり
・蔵本龍介. 2014f.「律を生きる出家者たち:上座仏教徒社会ミャンマーにおける僧院組織改革の行方」『アジア・アフリカ言語文化研究』88, 65-89. 査読あり
・Morikawa, Tomoko. 2015 (Forthcoming). “Pilgrims beyond the Border: Imigration at Khanaqin and Its Procedures in the Nineteenth Century”, Memoirs of the Research Department of the Toyo Bunko, 72. 査読あり
・Morikawa, Tomoko. 2015 (Forthcoming). “Les Lieux de Commémoration et les funérailles Qājār: « Le Transport des Corps » dans la société chiite”, Anna Caiozzo (ed.), Paris. 査読なし
・桶谷猪久夫. 2014.「歴史地名辞書をいかに作るか?」『地名にかかる情報技術に関する研究会報告書』,11 – 31. 京都:京都大学地域研究統合情報センター. 査読なし
・Shibayama, Mamoru. 2014. “Overview East-West Cultural Corridor Project on Southern Coastal Zone in Myanmar with the Borderland in Thailand”, Progress Report of National Research Council of Thailand, pp.3-5, November 2014.
・Shibayama, Mamoru. 2015(Accepted). “An Examination of the East-West Cultural Corridor”, SPAFA Journal, SEAMEO SPAFA.
・柴山 守. 2015.「地域情報学-地域分析への新たな挑戦」『21世紀の東南アジア研究―地球社会への発信』(京都大学東南アジア研究所50周年記念誌), 112-114. 京都:京都大学東南アジア研究所.査読なし
・柴山 守. 2015.「石井米雄コレクション」データベースの基本コンセプト・構造の提示とその「トルキスタン集成」データベースへの応用」帯谷知可編『書誌情報データベースの地域情報学的新展開を探る』CIAS Discussion Paper, No. 51, 22-28. 査読なし
・志賀市子. 2014. 「十九世紀の嶺南地域における新しい道教コミュニティの生成―聖地、救劫論、ネットワーク」『東方宗教』124, 39-62. 査読あり
・志賀市子. 2015.「清末の救劫経にみる公共性―19世紀末広東地域における救劫経の普及過程とあわせて―」長谷川清、林行夫編 『積徳行と社会文化動態に関する地域間比較研究―東アジア・大陸東南アジア地域を対象として』CIAS Discussion Paper No.46、京都大学地域研究統合情報センター, 105-113. 査読なし
・菅根幸裕. 2015. 「風俗史学と民俗学」『風俗史学』57号, 日本風俗史学会. 査読あり
・山田仁史. 2014a.「及川真学の台湾原住民研究」日本順益台湾原住民研究会(編)野林厚志(主編)『順益台湾原住民博物館開館20周年記念論文集:台湾原住民研究の射程——接合される過去と現在』, 227-245. 台北:順益台湾原住民博物館. 査読なし
・山田仁史. 2014b.「諸民族の信仰と食」南直人(編)『宗教と食』(食の文化フォーラム 32), 18-41.東京:ドメス出版. 査読なし【辞書項目など】
・山田仁史. 2014.「類似的神話」国立民族学博物館(編)『世界民族百科事典』: 208-209.東京:丸善出版.
・山田仁史. 2014.「民族学(エスノロジー)」国立民族学博物館(編)『世界民族百科事典』: 8-9. 東京:丸善出版.
・山田仁史. 2014.「(書評)松村一男著『神話思考II 地域と歴史』」『宗教研究』88(2)[総380号]: 235-238.
・山田仁史. 2014.「(書評)Oka, Masao “Kulturschichten in Alt- Japan” (2 Bde.), herausgegeben und mit einer Einleitung versehen von Josef Kreiner」『文化人類学』79(2): 182-184.
・山田仁史. 2014.「比較神話学、『宗教学論集』序文、神話の哲学について 解題」ミュラー、フリードリヒ・マックス『比較宗教学の誕生:宗教・神話・仏教』(宗教学名著選;第2巻)松村一男/下田正弘(監修)山田仁史/久保田浩/日野慧運(訳): 537-550. 東京:国書刊行会.
・山田仁史. 2014. 【翻訳】ミュラー、フリードリヒ・マックス『比較宗教学の誕生:宗教・神話・仏教』(宗教学名著選;第2巻)松村一男/下田正弘(監修)山田仁史/久保田浩/日野慧運(訳)東京:国書刊行会.
(2)発表
【国内】
・長谷川博幸, 柴山 守、小林 知ほか:「William-Hunt Collection の3D 画像地図アーカイブ化を通した第二次世界大戦後大陸部東南アジアの景観変容に関する研究」, 平成 26 年度東南アジア研究所共同利用・共同研究拠点「東南アジア研究の国際共同研究拠点」年次研究成果発表会報告、2015年2月20日、京都大学東南アジア研究所.
・片岡樹.「ブンチュム運動とラフ―東南アジア大陸部山地民から見たカリスマ仏教」東南アジア学会第91回研究大会、2014年6月7〜8日、南山大学.
・片岡樹.「廟、善堂、念仏-サンガの外から見たタイ仏教-」日本タイ学会第16回研究大会、2014年7月5〜6日、京都大学.
・小林知.「表があれば裏がある: カンボジア農村生活のフィールドワークから」『新しい東南アジアを見る、学ぶ、食べる』(土屋健治追悼イベント)、2014年4月5日、京都大学東南アジア研究所.
・小島敬裕.「ミャンマー・シャン州ナムサンにおける山地民パラウンの越境と仏教実践の独自性」東南アジア学会第91回研究大会、2014年6月8日、南山大学.
・小島敬裕.「周縁から再考する上座仏教徒社会モデル―中国・ミャンマー境域を事例として」日本タイ学会第16回研究大会、2014年7月6日、京都大学.
・小島敬裕.「中国・ミャンマー国境地域における徳宏タイ族の宗教と姓名」国際ワークショップ「姓名とエスニシティ:東アジアの中の多様性」、2014年7月19日、獨協大学.
・桶谷猪久夫.「歴史地名辞書をいかに作るか?」、地名にかかる情報技術に関する研究会、国立情報学研究所学術総合センター、2014年7月19日、 PPT 33 Slides
・桶谷猪久夫. 「六十六部資料の可視化からみえること」、CIAS複合ユニット第1回研究会、京都大学地域研究統合情報センター、2014年6月13日~14日、 PPT 38 Slides
・柴山 守.「石井米雄コレクションにおけるバーチャル図書館機能と閲覧ナビゲータによる情報探索」, 第181回KU-librarians研究会報告、2014年8月26日、京都大学附属図書館.
【国際】
・Hara, Shoichiro. Full-text Database of “Historical Earthquake Documents in the Ancient and Medieval Ages in Japan - IT Approaches to Disaster Data -”,Workshop on "Human-Environment Interaction in Indo-Pacific history: The inter-relationship between Geophysical and Meteorological Systems and Historical Events,c.500BCE to the present",2014/09, Murdoch University.
・Hara, Shoichiro and Khanitta Nuntaboot. Development of Database System for Community Strengthening at Tambon Level in Thailand,KKU-CSEAS Conference on "Rural Northeast Thailand in Transition: Land Use, Farming Systems and Households",2014/09,Khon Kaen University.
・Hayashi, Yukio. 2014. " "Searching for Practice among the Theravadins: Towards A Comparative-Regional Analysis of the Dynamics of Buddhist Cultures in Mainland Southeast Asia." Special lecture given to the The Buddhist Research Institute, Mahachulalongkornrajavidyalaya University, July 1st, 2014.
・Kobayashi Satoru. “The Social History of a Cambodian Rural Town: Connectivity, Reconfiguration, and New Challenges”. Public Lecture Series of YOSOTHOR (October 17, 2014, Royal University of Fine Arts, Phnom Penh, Cambodia)
・Kobayashi Satoru. “A Study of Buddhist Places of Worship in Rural Cambodia: With a Special Focus on Their Differences and Formative Processes”. Colloque international sur le Cambodge, La Conscience du Passe Chez Les Khmers et Leurs Voisins(December 17, 2014. Phnom Penh Hotel, Phnom Penh, Cambodia)
・Kojima, Takahiro. “How the Palaung Buddhists Migrated and Created Their Own Religious Practices in Northern Myanmar”International Workshop “Migration and the Remaking of Ethnic/Micro-Regional Connectedness” (December 5-6, 2014. National Museum of Ethnology, Osaka, Japan).
・Morikawa, Tomoko. 2014. “’Imam Veneration and Pilgrimage to their Tombs (from Iran to Ottoman Iraq)”, International Workshop on Shiite Saint Veneration in Comparative Studies, Isfahan University (Iran), 10-12 May 2014 (2014/05/11).
・Oketani, Kikuo. 2014. “Construction of Digital Gazetteer and Mapping Pilgrimages Through the 66 Feudal Provinces of Japan”, PNC 2014 Annual Conference and Joint Meetings National Palace Museum, Taipei, Taiwan, October 21-23, 2014, PPT 22 Slides
・Shibayama, Mamoru. “The East-West Cultural Corridor between Myanmar and Thailand”, Proceedings of ANGIS and CRMA Bangkok Meeting 2015, (5-6th, January 2015, The Princess Maha Chakri Sirindhorn Anthropology Centre, Bangkok).
・Shibayama, Mamoru. Interdisciplinary Research and Area Studies on Sustainable Development", Keynote Lecture, Proceedings of International Conference on Interdisciplinary Research and Studies on Sustainable Development 2014, Kamphaeng Phet Rajabhat University in Collaboration with the Graduate Northern Rajabhat University Network (GNRU). Kamphaeng Phet Rajabhat University, 5 August 2014.
・Shibayama, Mamoru. A Study on the East-West Civilization Corridor under the EWCC Project, Proceedings of Si Thep Historical Park International Seminar on Cultural Relationship in Mainland Southeast Asia, Si Thep Historical Park, Thailand, 22-23th August, 2014.
・Shibayama, Mamoru and Im Sokrithy. The East-West Cultural Corridors Project, Proceedings of Connectivity in Southeast Asia on Southeast Asia Seminar 2014, Siem Reap, Cambodia, November 2014. Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University, ・Shiga, Ichiko. “Formation of a New Daoist community in 19th century Lingnan area: Sacred places, networks and eschatology” 第1回日仏中国宗教研究者会議 (2014年3月12-13日、専修大学)
・Shiga, Ichiko. 2014. “Formation of a New Daoist community in 19th century Lingnan area: Sacred places, networks and eschatology” Daoism: Tradition and Transition, 9th International Conference on Daoist Studies (May 29- June1, 2014, Boston University)
・志賀市子. 2014.「在日本的媽祖文化資源:過去、現在與未來」2014臺中媽祖國際觀光文化節「媽祖國際學術研討會」2014年9月20-21日,臺中市政府文化局主辦,靜宜大學臺灣研究中心承辦,於臺中市豐原藝文館
・志賀市子. 2014. 「清末嶺南地區瘟疫與救劫經之普及」 「1894-1920年代歷史鉅變中的香港」國際學術研討會2014年12月5-6日,珠海學院香港歷史文化研究中心、嗇色園主辦,於饒宗頤文化館
・志賀市子. 2014.「清末民初嶺南地區的呂洞賓信仰之地方化:以聖地與經典為探討中心」 2014清代道教研究國際學術研討會「呂祖信仰、乩壇與宗教革新」2014年12月11-12日,香港中文大學道教文化研究中心主辦,於香港中文大學
-平成27年度-
・小林知. 2015. 「森にセイマーを見いだす 浄域を通してみるカンボジア仏教再生の動態」『現代アジアの宗教 社会主義を経た地域を読む』藤本透子編、春秋社、419−469頁. 査読あり
・林行夫.2015.「上座仏教徒が伝えること―東南アジア地域の調査から」『龍谷史壇』139 号、26-40.
・林行夫.2015.「生きている宗教と現代世界―東南アジア仏教徒社会からの考察」谷川ほか編『衝突と変奏のジャスティス』 (相関地域研究叢書No.3)青弓社、227-250頁
・林行夫.2015.「明治期日本人留学僧にみる日=タイ仏教「交流」の諸局面」『アジア遊学』197号、2-21頁
・片岡樹. 2015.「山地からみたブンチュム崇拝現象-ラフの事例-」『東南アジア研究』53巻1号: 100-136.
・蔵本龍介. 2015.「ミャンマーの社会参加仏教:出家者の活動に注目して」『社会参加仏教―アジアにおける宗教と政治』櫻井義秀・外川昌彦・矢野秀武編、北海道大学出版会、pp. 263-272。
・蔵本龍介. 印刷中.「ミャンマーにおける宗教対立の行方:上座仏教僧の活動に注目して」『現代宗教2016』、国際宗教研究所。
・蔵本龍介. 印刷中.「モラルを超えたモラル:現代ミャンマーにおける仏教の公共的役割についての一考察」『コンタクト・ゾーン』第8号。
・小嶋博巳. 2015.「廻国供養塔から六十六部を考える」『日本の石仏』157、日本石仏協会、2016年3 月刊予定、pp.4-34
・小嶋博巳・藤川玲満. 2015.「翻刻『日本回国勧懲記』」『生活文化研究所年報』28、ノートルダム清心女子大学 生活文化研究所、2015年3月、pp.99-167
・小嶋博巳. 2015.「厄を払う」市川秀之ほか編『はじめて学ぶ民俗学』ミネルヴァ書房、2015年9月、 pp.150-159
・山田仁史. 2016. 「松本民芸館所蔵の台湾原住民族資料」.[角南聡一郎(編)『日本の中の台湾原住民族資料:国内所在海外資料の意義と活用を考える』,22-32]
・山田仁史.2015.[論] Brother pairs and twin brothers in Japanese and Circumpacific legends and tales: Possible reflection of the hunting-fishing worldview.[Shinoda, Chiwaki (éd.), Mythes, symboles, rites, II, Chiba: Rakuro,(2015),337-352]Yamada, Hitoshi
・山田仁史.2015. [総] 台湾サイシヤット族の珠裙.[香川県坂出市:鎌田共済会郷土博物館 『郷土博通信』,6, (2015), 5-7]山田仁史
・山田仁史.2015. [著] 喧嘩から戦争へ:戦いの人類誌(アジア遊学;189).[勉誠出版,(2015)]山田仁史/丸山顕誠(編)
・山田仁史.2015. [論] 牧民エートスと農民エートス:宗教民族学からみた紛争・戦闘・武器.[山田仁史/丸山顕誠(編)『喧嘩から戦争へ:戦いの人類誌』(アジア遊学;189)勉誠出版,(2015),27-44]山田仁史
・山田仁史.2015. [論] 東南アジアの首狩:クロイトが見た十九世紀末のトラジャ.[山田仁史/丸山顕誠(編)『喧嘩から戦争へ:戦いの人類誌』(アジア遊学;189)勉誠出版,(2015),161-173]山田仁史
・山田仁史.2015. [総] はじめに:〈暴力〉論へのいざない.[勉誠出版 山田仁史/丸山顕誠(編)『喧嘩から戦争へ:戦いの人類誌』(アジア遊学;189), (2015), 4-5]山田仁史
・山田仁史.2015. [総] (書評)横山智『納豆の起源』.[東南アジア研究,53(1), (2015), 167-169]山田仁史
・山田仁史.2015. [論] 人身供犠は供犠なのか?.[ビオストーリー,23,(2015),32-39]山田仁史
・山田仁史.2015. [著] 首狩の宗教民族学.[筑摩書房,(2015)]山田仁史
・志賀市子. 2015.「在日本的媽祖文化資源:過去、現在與未来」葉樹姍編『臺中媽祖国際観光文化節.2014:媽祖国際学術研討会論文集』臺中:中市文化局、2015, 73-87.単著、査読無。
・Kumagai Seiji (forthcoming) "Bonpo Abhidharma Theory of Five Aggregates," Journal of Indian and Buddhist Studies, Vol. 64. (ページ番号未定)
・川田牧人. 2015. 『枝下用水史』 風媒社 2015年4月16日刊(枝下用水一三〇年史編修委員会編、川田は全体の編集と、5章2を担当)
・川田牧人. 2015. 書評「三尾裕子・床呂郁哉編『グローバリゼーションズ』」 『文化人類学』80巻1号、2015年6月30日
・川田牧人. 2016.「序論:呪術的実践=知の現代的諸相― 科学/医療/宗教/その他の実践=知との並存状況から」 『Contact Zone』 2014 、2016年3月刊行予定
・川田牧人. 2016.「グローカルな〈生〉を記述することば」『成城大学グローカル研究双書 「社会接触>> >> のグローカル研究」プロジェクト成果報告書』2016年3月刊行予定
・山田協太, 「近代仏教建築から見る南アジア~東アジアの交流と都市景観形成」, 『シンポジウム「近代建築史の最先端」第十一回論文集 東アジア近代建築史研究の回顧と展望―『東アジアの近代建築』から30年―』, 日本建築学会歴史・意匠委員会近代建築史小委員会, 2015年, pp.29-30.
・山田協太, 「近代仏教建築の東アジア-南アジア往還」, 大澤広嗣編, 『アジア遊学 特集「仏教をめぐる日本と東南アジア地域」』, 2016年3月出版予定, 勉誠出版, 掲載頁未定
・山田協太, 「コロンボ(スリランカ)下町での地域学習施設開設プロジェクト―日常のデザイン行為から地域居住環境を考える」, 谷川竜一, 原正一郎編, 『相関地域研究 第3巻 協奏するジャスティス』, 青弓社, 2016年3月出版予定, 掲載頁未定.
・山田協太, 「フラグメンテーションと出会いのインド洋―ナゴール・ダルガーをめぐる考察」, 深見奈緒子, 山田協太編, 『NIHU Research Series of South Asia and Islam 9 南アジアの都市と建築に見るイスラームの諸相』, 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科附属イスラーム地域研究センター, 2016年2月発行予定, 掲載頁未定.
・村上忠良2016(3月予定)「タイにおける天理教の布教・伝道活動」、大澤広嗣(編)『アジア遊学』197号
・Murakami, Tadayoshi 2016. (3月予定) The Change in Pashtun Identity: Ethnicity and the Religion of the Pashtuns in Northern Thailand, Language and Culture 42, Graduate School of Language and Culture, Osaka University.
研究成果公表計画
今後の展開等:
-平成25年度-
 次年度も、分担者による個別事例の報告と課題についての総合討論を中心として研究を進める。個別報告では特に、宗教に関わる広範な現象を対象とし、一般に文字化や可視化に適合しない人間活動の部分の取り扱いについて重点的に議論する。また、複合ユニットと個別ユニットの共催研究会を計画し、各個別ユニットの間の相互乗り入れをすすめ、各ユニットの成果を複合レベルの分担者の全体が共有できるようにする。
 一方で、東南アジア、日本、中東を対象地域として今年度進めた宗教関連要素のマッピングと情報の共有化について、データ分析と検討を一層進め、CIAS Discussion Paperなどでの成果の公開を実現する。
-平成26年度-
 最終年度となる2015年度は、分担者による個別事例の報告と課題についての総合討論を主柱として研究活動を総括するとともに、宗教施設と移動を中心とする統合型マッピングデータベースを、宗教実践を地域間比較するためのツールとして構築することを最大課題とする。また、本複合ユニット傘下で唯一の個別研究ユニットとなる「仏教をめぐる日本と東南アジア地域――断絶と継承の総合的研究」(2015年度のみ)で得られる成果も着実に組み込めるよう合同開催も企画する。そのことにより、東南アジア、日本、中東を対象地域として進めてきた宗教の施設と人の移動、活動の形跡のマッピングと情報共有化についてデータ分析とデータベース化をはかり、その成果としてCIAS Discussion Paperなどでの公開を実現する。
-平成27年度-
 本複合ユニットが他の個別ユニットの研究課題と対象に通底するように展開させてきた宗教実践の可視化については、それぞれに蓄積されている地域ごとのデータにそうかたちで、地図上に時間軸を表わす技法を進展させることができた。一方で、地域間の比較分析を可能にする統合的なデータベースは、そのデバイスとなる「My Database」の更新作業との連携もあり、最終的なプロダクトとして提示するには至らなかった。複合ユニットの活動は今年度をもって終了するが、そうした技術的な問題を順次解決しつつ、いくつかの課題については、可視化にいたる過程を踏まえた議論とそれによって新たな発見や解釈をとりまとめて成果公開する予定である。