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相関地域研究プロジェクト

ネオリベラリズム以後の新興民主主義国の多様性―ポスト社会主義国を軸として(h27)

個別共同研究ユニット
代表: 仙石 学 (北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター・教授)
共同研究員: 磯崎 典世(学習院大学法学部・教授)、上垣 彰(西南学院大学経済学部・教授)、小森 宏美(早稲田大学教育総合科学学術院・教授)、仙石 学(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター・教授)、月村 太郎(同志社大学政策学部・教授)、林 忠行(京都女子大学現代社会学部・教授)、村上 勇介(京都大学地域研究統合情報センター・准教授)
期間: 平成27年4月~平成28年3月(1年間)
目的:  本研究課題は、2013年度から2014年度にかけて実施している地域研の研究ユニット「地域内多様性と地域間共通性の比較政治経済分析—ポスト社会主義国を軸として」の研究課題を発展させるもので、社会主義体制が解体した後の中東欧諸国の政治経済に現れている多様性について、特にネオリベラリズム的な政策実施の有無、政策実施時期の相違、およびリーマンショックやギリシャ経済危機などを経験した後のいわゆる「ポストネオリベラル」の時期の状況の相違に注目して検討を行うことを、主たる目的としている。中東欧のポスト社会主義国においては、エストニアのように早期からのネオリベラル的な政策を継続している国もあれば、ハンガリーのように一度はネオリベラル的な政策を実施しながらその後距離を置いている国、チェコやスロヴァキアのように21世紀に入ってからネオリベラル的な政策を実施した国、ポーランドのように「ポストネオリベラル期」に入って再度ネオリベラル的な政策を実施している国、そして南東欧やバルカンのようにネオリベラル的な政策とは距離を置いている国があるというように、歴史的経緯やおかれた国際環境において共通性の高い諸国の間でネオリベラル的な政策のあり方に相違があることが確認されている。このような多様化が生じた理由について、ネオリベラル的な政策の実施に形について、同じような多様化が確認できるラテンアメリカや東アジア諸国の事例とも比較を行いつつ検討していくこととしたい。
研究実施状況:  今年度は本研究ユニットと、村上勇介准教授が研究代表者となっている研究ユニット「中東とラテンアメリカにおける体制転換の比較研究」との共催により、従前より実施している「中東欧とラテンアメリカのいまを比較する」研究会を2回実施した。概要は以下の通りである。
〇「中東欧とラテンアメリカのいまを比較する」第14回研究会
 日時:2015年9月12日(土曜) 14:00〜18:00
 会場:京都大学地域研究統合情報センター中会議室
 テーマ:新自由主義を促進するもの、妨げるもの
 報告者および報告タイトル:
   小森宏美(早稲田大学) 「危機意識が支えるエストニアの『ネオリベラリズム』」
   馬場香織(日本貿易振興機構アジア経済研究所) 「メキシコの労働法制改革―新自由主義初期に維持された労働法制はなぜ近年改革されたのか」
   松本充豊(京都女子大学) 「台湾における自由化をめぐる政治」
〇「中東欧とラテンアメリカのいまを比較する」第15回研究会
 日時:2016年1月9日(土曜) 15:00から18:00
 会場:早稲田大学早稲田キャンパス 16号館10階社会科学科室
 テーマ:新自由主義の受容過程の比較
 報告者および報告タイトル(タイトルはいずれも仮題):
   上垣彰(西南学院大学)「経済移行過程におけるリベラル思想の受容:ロシアと中国との比較」
   安井伸(慶應義塾大学)「ラテンアメリカにおける新自由主義の導入:チリの事例を中心にして」
 また合わせてこれまでの研究成果を総括する論文集を作成し、現在出版助成を申請中である。この点は「研究成果公表計画および今後の展開等」にて説明する。
研究成果の概要:  今年度は本研究ユニットと、村上勇介准教授が研究代表者となっている研究ユニット「中東とラテンアメリカにおける体制転換の比較研究」との共催により、従前より実施している「中東欧とラテンアメリカのいまを比較する」研究会を2回実施した。概要は以下の通りである。
〇「中東欧とラテンアメリカのいまを比較する」第14回研究会
 日時:2015年9月12日(土曜) 14:00〜18:00
 会場:京都大学地域研究統合情報センター中会議室
 テーマ:新自由主義を促進するもの、妨げるもの
 報告者および報告タイトル:
   小森宏美(早稲田大学) 「危機意識が支えるエストニアの『ネオリベラリズム』」
   馬場香織(日本貿易振興機構アジア経済研究所) 「メキシコの労働法制改革―新自由主義初期に維持された労働法制はなぜ近年改革されたのか」
   松本充豊(京都女子大学) 「台湾における自由化をめぐる政治」
〇「中東欧とラテンアメリカのいまを比較する」第15回研究会
 日時:2016年1月9日(土曜) 15:00から18:00
 会場:早稲田大学早稲田キャンパス 16号館10階社会科学科室
 テーマ:新自由主義の受容過程の比較
 報告者および報告タイトル(タイトルはいずれも仮題):
   上垣彰(西南学院大学)「経済移行過程におけるリベラル思想の受容:ロシアと中国との比較」
   安井伸(慶應義塾大学)「ラテンアメリカにおける新自由主義の導入:チリの事例を中心にして」
 また合わせてこれまでの研究成果を総括する論文集を作成し、現在出版助成を申請中である。この点は「研究成果公表計画および今後の展開等」にて説明する。
公表実績:  現時点では上にあげた研究会の実施のみ。成果公表の予定については以下を参照のこと
研究成果公表計画
今後の展開等:
 研究成果の公表に関しては、前プロジェクトである「地域内多様性と地域間共通性の比較政治経済分析」と本プロジェクトの成果として村上准教授と論文集『ポストネオリベラリズムの諸相—新興民主主義国の事例から(仮題)』を取りまとめ、地域研究統合情報センターの研究叢書としての出版を現在申請中である。また今後の展開については、代表者である仙石が所属機関である北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターにおいて共同研究「スラブ・ユーラシア地域における『ポストネオリベラル期』の経済政策比較」という新たなプロジェクトを開始すると同時に、地域研においても引き続き村上准教授と合同で新たな研究プロジェクトを実施する予定である。