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2012/07/30 第3回ヤスミン・アフマド追悼 京都マレーシア映画文化シンポジウム「栄光は誰れのために―マレーシアの経済発展の裏にある教育」

第3回ヤスミン・アフマド追悼 京都マレーシア映画文化シンポジウム
栄光は誰れのために―マレーシアの経済発展の裏にある教育

日時 2012年7月30日(月) 10:00~17:30(9:30開場)
会場 芝蘭会館山内ホール(京都市左京区吉田近衛町)
   (アクセス http://www.med.kyoto-u.ac.jp/siran/kotsu.htm

プログラム
■第一部 ヤスミン作品上映
 10:00 開会
 10:05 参考上映『グブラ』
   (Gubra、2006年、110分、ヤスミン・アフマド監督、日本語字幕)
■第二部 シンポジウム
 13:30 趣旨説明
 13:45 発表(1) マレーシアの新経済政策と民族問題 篠崎香織(北九州市立大学)
 14:00 発表(2) マレーシアの高校生活と規律 山本博之(京都大学)
 14:15 質疑応答
 14:30 参考上映(1)『喧嘩』
   (Gadoh、2008年、70分、ナムロン監督、日本語・英語字幕)
 16:00 参考上映(2)『父さん、なぜバナナの木を伐らないの』
   (Ayah Kenapa Tebang Pokok Pisang、2008年、15分、ナムロン監督、日本語・英語字幕)
 16:30 パネルディスカッション
 17:20 閉会
 司会:西芳実(京都大学)
※入場無料。第二部からでもご参加いただけます。

趣旨説明
マレーシア映画の新潮流を牽引してきたヤスミン・アフマド監督がこの世を去って3年。これまで本研究会では、命日である7月25日の前後にヤスミン監督を追悼する上映会とシンポジウムを行い、ヤスミン作品がマレーシアの映画界や社会でどのように受け継がれていくのかを見守ってきました。3回目となる今回は、ヤスミン監督の劇場用長編映画の2作目である『グブラ』でビラル(礼拝所の管理人)役を務めたナムロンことシャヒリ・アブダン氏に注目し、ナムロンが脚本と監督を手掛けた2つの映像作品をもとに、子どもたちの目を通じたマレーシアの経済開発と民族問題について考えます。

『喧嘩』は、生徒どうしの喧嘩が絶えないマレーシアのある高校が舞台です。生徒どうしの喧嘩が新聞沙汰になるにおよび、問題解決の助っ人としてアズマン(ナムロン)が学校に招かれます。アズマンは新設された演劇部の顧問になり、演劇を通じて生徒たちに友情や協力の大切さを教えようとしますが、事なかれ主義の校長は型破りのアズマンが気に入らず、演劇部は急きょ教育省の役人を迎えて上演することになります。アズマンと生徒たちは、校長や教育省の役人の前でどんな舞台を演じるのでしょうか。マレーシア流「いじめ」の解消法も見どころです。

『父さん、なぜバナナの木を伐らないの』は、森を切り拓いて商業地開発が進められている郊外に住むマレー人一家に焦点を当てています。政府や富裕層が進める開発と一般の国民の目に映る開発のずれを描いた作品で、『喧嘩』で描かれた学校生活を取り巻く世界が映されています。そこで描かれているのは、他民族に競り勝つために同じ民族どうしで助け合う大人たちの姿です。ナムロンの作品は、多民族国家マレーシアが抱える問題を抉り出して見せている点で、敢えて民族間の理想的な関係を描き続けたヤスミン作品とはアプローチが正反対に見えますが、民族ごとにいがみあう社会を変えようとしている点で、ナムロンはヤスミンと共通の思いをもって映画制作に取り組んでいるように思います。

『喧嘩』は、1993年に設立されたマレーシアの市民団体である「人権のためのマレーシア市民コミュニケーション・センター」(Komas)が主宰する「マレーシア民族」映画プロジェクトの一環として制作されました。マレー人、華人、インド人に分かれるのではなくマレーシア人という共通の民族意識を育てるように、映画を通じて「マレーシア民族」という意識を人々に伝え広めようとするプロジェクトです。

主催 マレーシア映画文化研究会
    京都大学地域研究統合情報センター 
共催 日本マレーシア学会(JAMS)
    京都大学地域研究統合情報センター共同研究「『混成アジア映画』に見る世界: 一潮流としてのマレーシアを中心に」

関連URL:マレーシア映画文化研究会 http://www.cias.kyoto-u.ac.jp/~yama/film/